先月26日にオープンした展覧会「新雪の時代 ―江別市世田谷の暮らしと文化」(~3/10)が開催中です。

http://www.setagaya-ldc.net/program/435/

 

 

会場入口

撮影:大洲大作

 

 

会場でまず目を引くのは大きな絵画作品。

すべて、北海道にある<世田谷>で農民画家の山形トムさんが描いたものです。

 

 

 会場入口2

撮影:大洲大作

 

 

北海道の<世田谷>は、戦時中の住宅不足の解消と食糧増産を目的にした政府による集団帰農計画に遡ることができます。

この帰農計画で「拓北農兵隊」と呼ばれた人々のなかに世田谷区民33世帯がおり、

彼らが「江別隊」として入植したことが北海道の<世田谷>の由来です。

展覧会は、この「拓北農兵隊」からはじまります。

 

 

拓北農兵隊と劇団「川」の映像記録

撮影:大洲大作

 

 

会場では入植後の暮らしや、10代の若者が中心となった世田谷青年会の文芸機関誌『新雪』、

同じく青年会の活動拠点となった「世田谷倶楽部」、さらに山形さんが設立した私設ギャラリー「北の世田谷美術館」も紹介。

山形さんが描いた身近な暮らしの風景や『新雪』をはじめ住民自らが書き残した言葉が、当時の生活を伝えています。

 

 

資料など

撮影:大洲大作


 

 

くしくも本展の最終日は、東京大空襲があった3月10日。

今年で74年目となるその日を迎える前に、ぜひ北海道の<世田谷>が歩んだ歴史をご覧ください。

 

2月11日(月祝)、ほとんど知られていない「拓北農兵隊」について学ぶことができる貴重なレクチャーを開催します。

また2月17日(日)に山形トムさんによるギャラリートークも急きょ行うことになりました。

ほかにも3月9日(土)と10日(日)には、会場で上映している劇団「川」の記録映像をノーカットで上映します。

詳細は本展のプログラムページをご覧ください。

http://www.setagaya-ldc.net/program/435/