8ミリフィルムのアーカイブ・プロジェクト「穴アーカイブ」。
その一環として、「せたがやアカカブの会」というミニ鑑賞会&ワークショップが今春から定例で始まっています。
今回は12月7日に開催されたvol.6の様子を、せたがやアカカブの会・世話人の成田さんがお届けします。

 

みなさんこんにちは、世話人の成田です。


vol.4では新聞、vol.5では地図を集めて発表する、ということについてお話しました。
これは世話人が次回までにやってくる「宿題」のようなものです。


次回開催まで、見た映像をもとに、
「この時代に、この場所でどんなことがあったんだろう?」と思い巡らせたり、
ワークショップの中の会話の端々で、
その場ではピンと来なかったりするもやもやを持ち帰って、じっくり考えてみたり。
1ヶ月くらい頭の隅に映像を残したままで過ごします。


すると、「宿題」である新聞や地図を探すときに、
今まで気にしていなかった小さな記事や場所が目に入るようになるのです。
映像からヒントを得て、もやもやが形に変わり、
次回来た人に「話したい」という気持ちが生まれること。
それが今まで存在していたものの、別の見え方を教えてくれるのかもしれません。
宿題を通じて、思いも寄らなかった展開を楽しむのも「アカカブの会」の一つの醍醐味かなあと感じています。


今回は、世話人だけでなく、参加している方の「宿題」を紹介したいと思います。
映像の中で気になったワンシーンを選び、
そのシーンにまつわる“もの”を次のワークショップに持ってきて話す、というのが参加者の宿題の内容です。
 


持ち寄られた“もの”。
その当時の映像に映っていたものもあれば、映像にまつわるものとして解釈された変化球もあります。
アルバムの中の1枚の写真であったり、古いカメラ、レコードだったり、人形だったこともありました。







vol.6では昭和39年の新幹線試乗の映像を振り返りました。
そこで持って来ていただいたものはこちら。
ペン入れ。



ほこりの中からたまたま出て来たんだそう。
修学旅行生がもらった新幹線乗車記念。
東京出身でご家族で京都に移住したら子どもの修学旅行が東京だった…というエピソードも。
 

次は雑誌。ボロ市でゲットしたという新幹線特集の朝日グラフ。
写真は映像に映っていたタワー、自宅では誌面で見つけたはずなのにないなあ、
どっかに隠れちゃったのかな?とページをめくる様子。



映像の中にうつる高速道路にちなんで、
お父さんが乗っていた車のパンフレットをネットから見つけて来た方も。
 


ビール2本分の燃費。
車の広告なのにビールが燃費の単位になっています。
今のご時世ではこんなグラフィックは見られないかも?


次回vol.7は「甲州街道/井の頭公園」の映像振り返りから。
オリンピックのマラソンの映像と思いきや、なんだか違和感?
そんな謎にもせまります。
 



後半は昭和46年「下北沢・商店街」(モノクロ/2分)を取り上げる予定です

 


以上、アカカブの会・世話人の成田さんからのレポートでした。
映像から"もの”へ。
参加する方の視点を通じて、ここでしか聞けないエピソードは、どれも興味深いものばかり。
一見さん大歓迎、気楽な気持ちでお越しください。

 

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■次回告知

鑑賞会&ワークショップ
せたがやアカカブの会vol.7

日時:1月18日(水)19:00 – 20:30
場所:生活工房ワークショップルームA(三軒茶屋・キャロットタワー4F)
   参加費無料
 

*詳細はコチラをご覧ください。