一年の様々な行事のなかでも、年末・年始は心嬉しい季節です。たくさんの人たちに接する機会が多くなり、日頃の感謝の気持ちを形にする機会も増えてまいります。そこで知っておきたいのは、作法の基本となる「決まり事」。儀式本来の「決まり事」を知った上で、自分らしいアレンジを加える楽しみを見つけ、大切な方へ日頃の感謝の意をお伝えしてはいかがでしょうか。
今回の展覧会では、室町時代から武家の礼法として受け継がれた「折形」「水引」を主に、日本の伝統文化における、こころの表現を形に表しました。伝統美と機能美を兼ね備えた日本の伝統文化には、「人を思う心遣い」が込められています。「折形」は形の美しさだけでなく「礼」の心の表現として日本独特の文化でもあります。折形の礼法をご覧いただき、伝統的な折形や日常で使える折形をご紹介いたします。日本人の豊かなこころの表現についても感じていただければ嬉しい限りです。