「繊維」は様々なカタチとなって、実は日常生活の中で私たちの生命をあらゆる角度から支えています。衣服造形家の眞田岳彦氏が進行のもと、5つの領域から最先端技術にある日本の繊維分野における研究者や企業内開発者を講師としてお招きする連続セミナーです。開発現場に立つ講師からのお話しを伺い、実際の素材にも触れていただきながら、先端繊維と私たちの生活の関わり方を考察していきます。

第3回目は「食‐Food」がテーマ。
食物繊維を利用した先端繊維や飲用水を生む繊維と膜のろ過技術など生命には欠かせない「食」と繊維の関わりから生活の未来を考えていきます。


≪第3回ゲストスピーカー≫
『医療で活きる食物繊維(キチン・キトサン)』
鶴谷良一(ユニチカ株式会社 メディカル事業部 薬事関係顧問)
ユニチカ株式会社は、独自の高分子技術をベースとして、フィルム、樹脂、不織布などの高分子素材や合成繊維素材、環境関連、バイオ関連事業などを手掛ける素材型メーカーとして事業を展開している。今回、鶴谷氏には、蟹の甲羅などに含まれる食物繊維からつくられ、医療では人工血管、人工皮膚、手術用糸などにも使われているキチン・キトサンの利用法と可能性についてお話しいただく予定です。

『海水、河川、汚濁水から飲み水を生む』
峯岸進一(東レ株式会社 水処理・環境事業部メンブレン事業第2部 工学博士)
東レは世界トップレベルの膜技術を有する総合水処理メーカー。メンブレン事業第2部では、浄水、下排水再利用などに用いる限外ろ過膜、精密ろ過膜を販売している。峯岸氏は分離膜研究に携わり、国内最大級の膜ろ過浄水場である世田谷区砧浄水場で採用されている中空糸膜を開発。平成19年度科学光学技術賞を受賞。本講座では、海水や河川水から飲料水をつくる仕組み、世界で行われている膜ろ過についてのレクチャーをします。

NEWS解説
吉川新吾(繊研新聞社)
繊維ファッション業界の日刊専門誌・繊研新聞社にて学校・教育、若手クリエーターの育成の領域を担当。本セミナーでは、「食」をキーワードに、日本、世界の繊維、アパレルの視点からお話しいただきます。


【参加費】大人:1,000円/学生:800円(ともに税込)
【定員】50名(申込先着)