1899年に誕生した「ジャメ・コンタント号」は、ベルギー人の技師カミーユ・ジェナッツィによって、自動車史上初めて速度100kmを超えた電気自動車です。砲弾型のボディにバッテリーを満載し、60馬力の電気モーター2つを後輪に直結したものでした。

電気自動車のルーツとも言われるジャメ・コンタント号へ敬意を表し、そのオマージュとして、専門家である日本EVクラブが環境に優しいEV(電気自動車)を新たに製作しました。

本企画は、会場で実際にこの電気自動車の組み立て作業をご覧いただきながら、ジャメ・コンタント号は何者なのか、自動車評論家・舘内端氏が解き明かします。その後、三浦康彦氏を聞き手に迎え、月に行きたかったジャメ・コンタント号の秘密や自動車の行く末などを、自動車を創造することの喜びや難しさを通じて語ります。そこでは、環境とアートの奥深い関係が開示されるでしょう。

※「ジャメ・コンタント」とはフランス語で「決して諦めない」を意味します。

【講師】舘内端(自動車評論家/日本EVクラブ)
1947年群馬県生まれ。日本大学理工学部卒業。東京大学宇宙航空研究所勤務の後、レーシングカーの設計に携わる。94年に日本EVクラブを設立、代表を務め、環境負荷の少ない自動車の開発、普及・啓蒙活動を行っている。その活動に対し、98年環境大臣表彰を受ける。2009年自作のミラEVで東京~大阪555.6kmを途中無充電で走行し、世界新記録を樹立した。
【聞き手】三浦康彦(書籍編集者)
1965年愛知生まれ。東京大学文学部卒。96年まで自動車雑誌の編集に携わる。現在、学研パブリッシング勤務。
【参加費】無料 
【定員】50名(事前申込制 定員になり次第締切)


*本企画は、世田谷芸術百華2010事業です。