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戦後80年企画・春日明夫コレクション
子どもの時代 ―戦前・戦中・戦後 子どもをめぐる昭和の暮らしと文化展

戦後80年の年に「子どもの暮らし」と「平和」について考える展覧会。造形教育やキッズデザイン研究者の春日明夫氏のコレクションから、戦前・戦中・戦後の子どもにまつわるすごろく・絵本・雑誌・玩具・教科書・教材・文具・生活用品などを展示します。

会期:
2025年08月19日(火)~2025年12月28日(日)
時間:
9:00~21:00 月曜休み(祝休日は除く)11月9日(日)は休室/入場無料
会場:
生活工房ギャラリー(3F)

太平洋戦争の終戦から80年、世田谷区の平和都市宣言から40周年*を迎える本年度、生活工房では「子どもの暮らし」と「平和」について考える展覧会を開催します。

 

監修者の春日明夫氏(芸術学博士、東京造形大学名誉教授)は、日本における造形教育、子どもをめぐるデザイン研究の第一人者であり、造形教育の題材として世界中の玩具や関連資料を収集し、そのコレクションは6,000点を超えます。本展はその中から戦前~戦中~戦後に製作された双六(すごろく)・絵本・雑誌・玩具・文具・生活用品などを展示します。

 

大正モダニズムの影響から洗練された図案や意匠が生まれた戦前、戦中の軍部の権力と統制、戦後の連合国軍の占領下時代とそして高度経済成長期。それぞれの時代の社会情勢や教育、世相や流行が、子どもたちの暮らしには色濃く反映されています。特に戦時統制下は、当時の作者たちが制約や抑圧の中でぎりぎりの工夫をしながら創造、表現した苦悩がうかがえるものも多々あります。また、アートやデザインの影響力がプロパガンダ(戦意高揚)に利用されていた事実を伝えてくれます。そして戦後は一変して、世界の友好と平和、科学技術の進歩、マンガやアニメの正義の味方、ヒーローやヒロインなどがモチーフとなり、終戦直後の無彩色な社会が鮮やかに色彩を取り戻していく様が、展示資料には映し出されています。

 

おばあちゃんやおじいちゃん、お母さんやお父さんが子どもだった時代、そしてあなた自身の子どもの時代。昭和を生きぬいた、かつての子どもたちの可愛らしく楽しい、哀しくも美しい遊びや学びの道具から「戦争と平和」、「令和の子どもたちの未来」について考えてみませんか。

  

*世田谷区は、核兵器の廃絶と世界に平和の輪を広げていくことを誓い、戦後40年の日にあたる1985年(昭和60年)8月15日に、国の内外に向けて『平和都市宣言』を行いました。

 

This year marks the 80th anniversary of the end of the Pacific War,as well as 40 years since Setagaya CitysPeace City Proclamation*.In commemoration, the Lifestyle Design Center(Seikatsu Kobo)will hold an exhibition that explores the topics of childrens lifestyles and peace. 

 The supervisor of this exhibition, Dr. Akio Kasuga (Doctor of Fine Arts, Professor Emeritus atTokyo Zokei University), is a pioneering researcher of design education in Japan and childrens design. Through his research, Dr. Kasugahas collected toys and related materials from all over the world as design education materials, amassing a collection of over 6,000 pieces. The exhibition will showcase items from among this collection produced before, during, and after World War II, includingJapanese board games, picture books, magazines, toys, stationeryitems, and lifestylegoods. 

*Setagaya Citymade a Peace City Proclamationto Japan and the world on August 15, 1985, marking 40 years to the day since the end of the war. The proclamation pledged to abolish nuclear weapons and expandthecircle of peace throughout the world. 


春日明夫
1953年東京生まれ。東京造形大学名誉教授。芸術学博士、教育学修士。専門分野はキッズデザインなど、子どもをめぐるデザインや造形活動。主な研究内容は、造形教育学の視点からの創作玩具研究、民族・民芸の造形比較文化、ワークショップ活動。その研究の一環として世界の玩具や遊具、関係資料を収集している。

 


【春日明夫コレクションの関連展示】 

昭和のくらし博物館

こども部屋でみる「戦争と子どもたち」

2025年8月1日(金)~2026年3月29日(日) 金土日祝のみ開館

 

 

【関連企画】
上映会&トークイベント
昭和100年にみるホームムービー
2025年9月27日(土) 14:00~16:00



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関連イベント

1セミナー「昭和の子どもの暮らしと文化〈デザイン・美術・教育の視座から〉」

子どもたちが日頃から手にする玩具や絵本、絵雑誌やマンガ雑誌などには各時代の流行、社会世相や教育のねらいまでもが色濃く反映されています。特に明治中期から大正期、昭和初期・戦前、戦時下、戦後復興期、高度経済成長期までの日本の歴史の中で、子どもの暮らしと文化がどのように育まれてきたのか、その変化や普遍性、そして未来への継承や希望について、本展監修者の春日明夫氏にお話をお聞きします。

 

*戦時中に世田谷に居を構えていた造形家・佐藤忠良が描いた紙芝居『平和のちかい「原爆の子」より』の朗読も行います。(協力:菊池好江、世田谷おはなしネットワーク)

 

 

日時:11月2日(日) 14:00~15:30

会場:ワークショップルームA

講師:春日明夫(芸術学博士、東京造形大学名誉教授)

対象:どなたでも

参加費:500円

定員:50名(申込先着)

申込方法:8月25日(月)10:00より表示される申込フォームからお申込みください

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2「すごろくあそびば」

ギャラリーで展示している大正時代~昭和40年代のすごろくの複製をつかって、自由にすごろくあそびができる場を設けます。 

 

日時:11月2日(日)、11月3日(月・祝) 11:00~17:00頃

会場:ワークショップルームB

参加無料、申込不要(当日直接会場へ)、貸出用サイコロあり


3「アートなサイコロをつくって、昭和のすごろくであそぼう!」

立方体の木地に絵の具やカラーペンで色をぬってサイコロをつくります。オブジェにもなるオリジナルサイコロをつくって、あそんでみましょう。

 

日時:11月3日(月・祝) ①13:00~14:30 ②15:30~17:00

会場:ワークショップルームA

対象:どなたでも(小学3年生以下は保護者同伴)

参加費:500円

定員:各回20名(申込先着)

申込:8月25日(月)10:00より表示される申込フォームからお申し込みください

 

協力:東京造形大学 造形学部山田猛ゼミ・大学院造形教育研究領域 山田猛研究室

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主催:公益財団法人せたがや文化財団 生活工房

協力:春日明夫、せたがや未来の平和館(世田谷区立平和資料館)、昭和のくらし博物館、造形教育センター

後援:世田谷区、世田谷区教育委員会

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